カムチャッカ・アバチャ山登頂とバチェカズェッツ山麓

 カムチャツカ半島は環太平洋火山帯の一角をなし、火山活動は極めて活発。カムチャツカには188の火山があり、うち28が活火山です。温泉も各地に湧き出ています。ツアーで訪問する南部の火山群としては州都ペトロパブロフスクに近いアバチャ火山群が代表的です。カムチャツカを訪れる多くのハイカーが登頂を試みるアバチャ山(標高2741㍍)と、美しい円錐形の雄姿を見せるカリャーク山(標高3456㍍)、それにコゼルスカヤ山(標高2174㍍)で、これらの山々がアバチャ湾の北側に一群を形成しています。
 アバチャ山の登山基地は標高800㍍に位置し、市内からは水のほぼ枯れた川底を道路代わりにして六輪駆動バスで3時間程揺られて向かいます。富士山に似た砂礫の土壌であり、高山植物が所々に群生しているのを観察できます。
 アバチャ山に登頂される場合にも、特別な技術は要しませんが、早朝5時過ぎにベースキャンプを出発し、午後4時頃に戻る(標高差1900㍍往復します。)行程はさすがに体力を要します。登頂前日に足慣らしハイクで「ラクダ山」(標高1465㍍)に登ります。ベースキャンプからは標高差600㍍余りですから、足慣らしにはちょうど良い山ですが、翌日にアバチャ山登頂を目指す方にとっては、それを果たす体力があるか、否かを自ら知るひとつの目安となっています。


カリャーク山3456m(実際はガスで見えず)

行程(平成23年7月8日~7月12日、5日間)
1日目●成田~P・カムチャッキー~パラトゥンカ温泉郷 バチェカズェッツ山麓のクロユリ
2日目●パラトゥンカ温泉郷~アバチャ山麓キャンプH800m~ラクダ山ハイキング1000m
3日目●アバチャ山麓キャンプH800m~アバチャ山登頂2741m~アバチャ山麓キャンプH800m
4日目●アバチャ山麓キャンプH~パチェカズェッツ山麓ハイキング~パラトゥンカ温泉郷
5日目●パラトゥンカ温泉郷~P・カムチャッキー~成田
 行程終り

アバチャ山の詳細地図

1・2日目 P・カムチャッキー~パラトゥンカ温泉郷ラクダ山ハイキング
 12時30分成田発、カムチャツカの州都ペトロパブロフスク・カムチャッキーまで3時間30分のフライトである。着後、専用車にて50分パラトゥンカ温泉郷のロッジに着く。
 翌朝、 戦車を改造してバスにしたような6輪駆動車で道とは思えないような泥濘の中や河床のようなところをゆっくりと走り、約3時間ほどで標高800mのアバチャ山麓キャンプハウスに到着。早速まるまると太ったジリスが出没し、我々を出迎えてくれた。人に慣れてしまっていて盛んに食料を漁る。
 昼食後、曇りで霧が濃い中、明日に備えてアバチャ山とカリャーク山の鞍部にある通称ラクダ山へ約4時間のハイキングに出発。展望は良くなかったが足元に咲く花が美しく良かった。

ラクダ山1465m(左)とアバチャ山2741m、山頂はいずれもガスがかり


ウラジオストク航空でP・カムチャッキーへ


6輪駆動車


ジリスに歓迎される


キバナノアツモリソウ

チョウノスケソウ











ウルップソウ

ミネズオウ




















トウヤクリンドウ


ラクダ山への雪渓を歩く



ミヤマキンバイ


エゾノツガザクラ


イワウメ

3日目 アバチャ山登頂
 曇り空で展望が全く利かず時折雨もパラつく中、8:20キャンプハウス出発した。標高2000m辺りの展望しか利かない。内心、「これではだだ登るだけ、展望は諦めて花を楽しもう」と覚悟を決めた。ガイドはゆっくりとした足取りで一時間歩いては10分休憩という歩きで着実に登る。本ではなかなかお目にかかれない花もあった。既に標高1600m辺りで植物は一切無くなっていた。
 標高2000m辺りで昼食、ここでアバチャ山登頂希望者だけで、さらに雪渓を渡り砂礫帯を急登し15:40頂上着。頂上直下は急傾斜で、もし雪が付いていたら怖いな、と感じた。頂上では噴火口の中で溶岩がまだ冷えて固まらず噴煙を上げ、異様な光景を作り出しているようだ。また、頂上台地は熱く寝そべってその熱感触を楽しんだ。頂上で一時間ほど居て下山開始。
 標高1900m辺りで登りとは違う砂礫帯を走るように下る。一歩足を置けば20cm沈み、そのまま1mはズルズルと下ってしまう。20:24キャンプハウス着。実に約12時間費やしたことになり、標高差1900mを一日で投降する登山を初めて経験した。

早朝曇り空の中、キャンプハウスを出発


途中2000m辺りは見えてもアバチャ山頂はガス





キバナシャクナゲ


ラクダ山








チョウノスケソウ








エゾルリムラサキ


途中のお花畑








1800m付近



1900m付近



アバチャ山登頂



下山途中



アバチャ山を振り返る



ジリスのお迎え


4・5日目 バチェカズェッツ山麓ハイキングP・カムチャッキー
 アバチャ山に別れを告げ、6輪駆動車でバチェカズェッツ山麓へフラワーハイキング。樹木の下は高山植物の宝庫だ。辿り着いたところはきれいな池のほとりだ。襲ってくる虫(蚊?)が凄くて落ちついていられない。防虫ネットを被り、全身に虫除けスプレーを撒き、腰にはベープをぶら下げてハイキングへ出発。
 フウロ、シナノキンバイ、クロユリ、ミヤマハナシノブ、トウヤクリンドウ等など、花・花・花、もう言うこと無し。今夜からパラトゥンカ温泉郷のホテルに戻り3日振りにシャワーを浴びる。温泉は水着着用、カムチャツカの人々の保養地のようでロシア人の親子が楽しんでいた。
 翌日は快晴になった。ペトロパブロフスク・カムチャッキー空港から見る我々が登頂したアバチャ山と美しい円錐形の雄姿を見せるカリャーク山は素晴らしかった。

ジリスにお別れ


キバナシャクナゲ








バチェカズェッツ山麓





バチェカズェッツ山麓




クロユリ

エゾノゴゼンタチバナ

エゾノグンナイフウロ



ウルlチプソウ













P・カムチャッキー空港


ペトロパブロフスク・カムチャッキー空港よりカリャーク山(左)とアバチャ山(右)、それにコゼルスカヤ山(右端)

 カムチャッカ・アバチャ山登頂とバチェカズェッツ山麓
 
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